リゼロ第1期最終話(25話)の大団円から一転、第2期第1話(26話)でレムは魔女教大罪司教「暴食」に襲撃され、世界から存在を忘れ去られた「眠り姫」となります。
アニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』を語る上で、絶対に避けて通れない最大の衝撃事件といえば、間違いなくこの第1期ラストから第2期開幕にかけての劇的な展開でしょう。
どうも!深夜アニメの黎明期から作品を浴び続け、人生の酸いも甘いもアニメの伏線回収で学んできたアニメ評論家兼ブロガーのてるてるです!
1期で幾度となく心をへし折られながらも、泥臭く立ち上がってペテルギウスを倒し、最高の笑顔でエミリアと想いを通わせたナツキ・スバル。
「あぁ、やっと報われた!これぞ異世界情緒あふれる大勝利エンドだ!」と胸を熱くしていたファンを、一瞬にして奈落の底へ突き落としたのが25話ラストの新編集版Cパート、そして26話冒頭でした。
今回は、なぜレムがあのような状態になってしまったのか、25話と26話の繋がり、暴食の権能による記憶喪失の仕組み、そして原作を踏まえた今後の復活時期について、構造とファン心理の両面からガッツリ徹底解説していきます!
リゼロ25話と26話の繋がりとは?「レムって誰のこと?」が放たれた戦慄の経緯
アニメ第1期第25話「ただそれだけの物語」では、スバルがユリウスやフェリス、討伐隊と協力し、魔女教大罪司教「怠惰」担当のペテルギウス・ロマネコンティをついに討伐しました。
さらにエミリアが乗る竜車に仕掛けられた「火の魔石」の爆破危機も命がけで回避し、気を失ったスバルがエミリアの膝枕で目覚めて想いを告げるという、まさに完璧なカタルシスで幕を閉じました。
2016年のオリジナル版放送時はこの美しい場面で終了しましたが、2020年に放送された『新編集版』25話のED後に追加された新規Cパート、および第2期第1話(第26話)「それぞれの誓い」の冒頭で、その平和な空気は一瞬で粉砕されます。
スバルがエミリアに対し、これまで自分を支え続けてくれたレムへの感謝と想いを打ち明けようとした瞬間、エミリアから返ってきたのはあまりにも残酷な一言でした。
「スバル。レムって……誰のこと?」
このセリフを聞いた瞬間、リアルタイムで視聴していたファンの間では阿鼻叫喚の嵐が巻き起こり、SNS上でも悲鳴が殺到しました。
白鯨を討伐したことで「存在の消失」の脅威は去ったはずだったのに、なぜエミリアはレムのことを忘れてしまったのか。
実は、スバルたちがペテルギウスと死闘を繰り広げていたその裏で、王都へと向かっていたレムたちの別働隊に想像を絶する凶劇が起きていたのです。
リゼロ26話で何が起きた?「強欲」レグルスと「暴食」ライ・バテンカイトスの襲撃
スバルと別れ、白鯨の討伐死骸と負傷者を運ぶためにクルシュ・カルステンと共に王都へ向かっていたレムたちの一団。
第26話の前半(Aパート)では、その道中で起きた惨劇の全貌が描かれました。
突如として隊列の先頭を走る竜車が紙くずのように粉砕され、二人の凶悪な怪物が姿を現します。
現れたのは、魔女教大罪司教「強欲」担当のレグルス・コルニアス(CV:石田彰)と、「暴食」担当のライ・バテンカイトス(CV:河西健吾)でした。
- 強欲担当:レグルス・コルニアス
白髪で理屈っぽい口調の青年。一見すると話が通じそうに見えますが、「自分の権利」ばかりを身勝手に主張し、他人の命を虫けらのように扱う異常者です。物理攻撃を一切受け付けず、ノーモーションで竜車を粉砕し、クルシュの左腕を瞬時に切断するほどの理不尽な戦闘力を誇ります。
- 暴食担当:ライ・バテンカイトス
小柄で長髪、薄汚れた風貌をした異様な少年。「美味いか不味いか」という自身の食欲や貪欲な知識欲だけで行動し、他者との情緒的な対話が一切成立しない凶悪な存在です。
クルシュが左腕を奪われ重傷を負う中、レムはモーニングスターを手に取り、満身創痍の体で立ち向かいます。
脳裏によぎるのは、第1期18話「ゼロから」でスバルと交わした誓いでした。
「スバルくんは、レムの英雄なんです」
愛するスバルを信じ、彼の英雄たる姿を胸に命がけで戦ったレムでしたが、圧倒的な大罪司教二人の力の前に力尽き、敗北を喫してしまいました。

レムを襲った「暴食」の権能とは?クルシュとの記憶・名前の違いを比較
ここで非常に重要なのが、ライ・バテンカイトスが持つ「暴食の権能(食べる力)」の仕組みです。
暴食の権能は、対象の「記憶」と「名前」を奪うことができ、何を喰われたかによって被害者の状態が明確に分かれます。
被害者 喰われた要素 本人の状態 周囲からの認識
クルシュ・カルステン 記憶 自身の過去や知識を完全に忘れる(記憶喪失) 周囲の人々はクルシュのことを覚えている
レム 記憶 + 名前 意識を失い昏睡状態(植物状態の眠り姫) 世界中の全員から存在を忘れ去られる
クルシュは「記憶」だけを喰われたため、自身の記憶を失ったものの、周囲の人間(フェリスや兵士たち)はクルシュという人物を覚えています。
一方のレムは、「記憶」と「名前」の双方を完全に喰われてしまいました。
「名前」を喰われると、かつて白鯨の消滅の霧に巻き込まれた者たちと同様、世界中のすべての人間の記憶からその人物の存在が綺麗さっぱり抹消されます。
唯一の肉親である姉のラムですらレムの存在を忘れ、屋敷のメイドは最初から自分一人だったと誤認するほどの絶対的な消去です。
そして「記憶」と「名前」を同時に喰われた結果、肉体だけが残り、意識が戻らない「眠り人」となってしまいました。
スバルの「死に戻り」によるオートセーブの絶望と2期の立ち位置
王都に駆けつけ、変わり果てたレムの姿と周囲の反応を目の当たりにしたスバルは、激しい絶望に襲われます。
「死に戻りさえすれば、ペテルギウス討伐からやり直して、二人を救うルートを辿り直せるはずだ!」
スバルは自らの命を絶ち、時間を巻き戻そうと試みました。
しかし、目を開けた瞬間、スバルがいたのはペテルギウス戦の前ではなく、エミリアと竜車で語り合った直後の時間軸でした。
死に戻りのリスポーン地点(セーブポイント)が、無情にも「レムが喰われた後」へと更新されてしまっていたのです。
どれだけ死を重ねようと、この地点から過去に戻ってレムの襲撃を防ぐことは絶対に不可能です。
「死に戻りという万能に思えたやり直しすら、取り返しのつかない現実の前には無力である」という、リゼロという作品の最も残酷でシビアなルールがここに突きつけられました。
レムの復活はいつになる?アニメ2期・3期・原作での経緯と今後の見通し
多くの視聴者が最も気になったのは、「2期の中でレムは目を覚ますのか?復活するのか?」という点でしょう。
結論からお伝えすると、アニメ第2期の中でレムが目を覚ます(復活する)ことはありません。
第2期で描かれる物語は原作小説の「第4章(聖域編)」にあたりますが、この期間中、レムはずっとロズワール邸および聖域の寝室で眠り続けます。
ただし、レムが物語から完全に消えたわけではありません。
精神的に追い詰められ、過酷な試練に苦しむスバルの心の支えとして、レムの存在は常にスバルの行動原理の中心にあり続けました。
精神世界や試練での登場(第2期37話など)
アニメ第2期第37話「魔女たちの茶会」などでは、エキドナの精神世界やスバルの内面において、レムの幻影や彼女が遺した言葉がスバルの心を強烈に揺さぶる名シーンが登場します。
たとえ現実で眠っていようとも、第1期18話でスバルに与えた「ここから、始めましょう。一から……いいえ、ゼロから!」という魂の言葉は、スバルが立ち止まりそうになるたびに彼を救う最強のアンカー(心の錨)として機能し続けました。
原作小説におけるその後の展開(第6章〜第9章)
原作のストックやその後の展開を踏まえると、レムをめぐる物語はさらに壮大かつ過酷な運命を辿ります。
- 第6章(プレアデス監視塔編)
スバルたちは暴食の大罪司教を倒し、レムの記憶と名前を取り戻す手がかりを求めて世界の東の果て「賢者の塔」へ向かいます。ここでスバルが絶望に沈みかけた際、記憶の回廊に現れたレムの思念が「立ちなさい、ナツキ・スバル!──レムの英雄!!」と叱咤激励する劇的なシーンが描かれます。そして第6章のクライマックスにて、ついにレムは目を覚まします。
- 第7章〜第8章(ヴォラキア帝国編)
しかし、目を覚ましたレムは「自身の記憶」を完全に失っており、スバルのことすら覚えていませんでした。「あなたは、英雄じゃないんですから」と冷たく突き放す、初期のような距離感(通称:塩レム)となり、スバルとの関係をゼロから再構築する長い旅が始まります。
- 第9章での決戦と伏線
物語が進むにつれ、暴食の大罪司教から記憶を吐き出させることで本来のレムを取り戻せる確証が得られ、スバルとレムの絆を取り戻すための戦いは現在進行形で熱く描かれています。
原作者の長月達平先生も過去に「悪役は倒すためにある」「レムはもう一度メインになる」といった趣旨の発言を残しており、物語の構造上、レムが完全に忘れ去られたまま終わることはあり得ません。

アニメ評論家・てるてるの独自考察:なぜ長月達平先生はここでレムを眠らせたのか?
ここからは、20年以上アニメを見届け、物語の構造を分析してきた筆者(てるてる)としての視点で、この「25話〜26話のレム離脱」が持つ作品上の重大な意味を紐解いていきます。
結論から言えば、「レムを眠らせることは、ナツキ・スバルとエミリアの物語を真の意味で前進させるための必然の劇薬だった」と私は考えています。
第1期の中盤から後半にかけて、レムのヒロイン力は完全に圧倒的な高みに達していました。
第18話の神がかった告白、白鯨戦での圧倒的な献身、どんな時もスバルを信じ切る無条件の全肯定。
視聴者の心を鷲掴みにしたのはもちろんですが、ストーリー上の構造として見ると、「レムがいればスバルのメンタルケアがすべて完結してしまう」という状態に陥っていたのです。
もし第2期(第4章)の聖域編に万全のレムが同行していたらどうなっていたでしょうか?
スバルがどれだけエキドナの甘言に惑わされようと、ロズワールの策謀に苦しめられようと、隣にレムがいれば「スバルくんはレムの英雄です」の一言で立ち直れてしまったはずです。
しかし、それではスバル自身の精神的自立や、本来のメインヒロインであるエミリアとの対等な絆の構築が描けなくなってしまいます。
だからこそ、物語の作り手は最も頼もしく、最も甘えさせてくれる存在であったレムを敢えて舞台から退場させました。
絶対的なセーフティネットを奪われたスバルは、自分の足で立ち、オットーやガーフィールといった新たな仲間を頼り、そして何よりエミリア自身が自らの過去と向き合って成長しなければならない過酷な試練へと放り込まれたわけです。
精神的な支えを強制的に失った極限状態の中で、主人公が仲間と共に泥臭く成長していくドラマ性。
この苦難を乗り越えたからこそ、第2期のラストで描かれるエミリア陣営の結束とカタルシスは、第1期を遥かに超える感動を生み出しました。
レムを失った喪失感は途方もなく大きいものでしたが、それがあったからこそ『リゼロ』という作品は一段上の重厚な群像劇へと昇華されたのだと確信しています。
まとめ:レムをめぐる物語はここから新たな「ゼロ」へと動き出す
今回の重要ポイントを改めて振り返りましょう。
- 第25話ラスト〜第26話冒頭で、エミリアから「レムって誰のこと?」という衝撃の言葉が飛び出す
- 白鯨討伐後の帰還中、レムとクルシュは「強欲」レグルスと「暴食」ライの急襲を受けた
- クルシュは「記憶」、レムは「記憶と名前」を喰われ、世界から存在を忘れ去られた眠り人となった
- スバルの死に戻りセーブポイントが更新されていたため、過去に戻って救うことは不可能となった
- アニメ第2期での復活はないものの、レムの言葉と存在はスバルの魂を支える絶対的な光であり続ける
すべてを手に入れたと思った瞬間に、一番大切な支えを奪われる。
この容赦のなさと、それでも泥水をすすりながら立ち上がるスバルの生き様こそが、『Re:ゼロから始める異世界生活』の真骨頂です。
眠り続けるレムを取り戻すためのスバルの戦いは、第2期、第3期、そしてその先の未来へとずっと繋がっていきます。
彼女が再び目を開け、スバルと真の笑顔を交わせるその日まで、私たちはこの過酷で美しい物語を全力で見届けましょう!
よくある質問
Q1. アニメ第2期(26話以降)でレムの出番はもう全くないのですか?
現実世界で意識を取り戻して動き回る出番はありませんが、スバルの回想や精神世界の試練(第37話など)の中で、重要なキーパーソンとして姿や言葉が登場します。また、スバルの行動動機そのものが「レムを救うこと」にあるため、物語の根底には常にレムが存在しています。
Q2. なぜスバルだけはレムのことを忘れなかったのですか?
スバルは異世界から召喚された存在であり、嫉妬の魔女の因子や「死に戻り」の権能を宿しているため、白鯨の消滅の霧や暴食の大罪司教による「記憶・名前の改変」の影響を受けない特異体質を持っています。
Q3. レムが目を覚ますのは原作やアニメのどこですか?
原作小説では第6章の最終盤(90話)で目を覚まします。ただし、目を覚ました時点では自身の記憶を失っており、スバルのことも覚えていない状態からの再スタートとなります。


